みずきさんちのてっぽう事情

エアガン関連の記事を日々つらつらと

東京マルイ P-90 流速カスタム 5

 

いよいよメカボックスの最終仕上げです。
ピストンスプリングを交換します。

 

使う製品は SHS M90 です。

本気の流速にするならもっと強いスプリングが必要ですが、今回はメカボックスもギヤもマルイ純正なので、破損しないようにちょっと控えめにこの辺でいきます。パワーに物言わせてっていうのも美学が無いしね。

 

どのメーカーのスプリングにも言えることですが、新品をそのまま組み込むと初期のヘタリが来て全長が少し縮みます。組み上げ後の調整や計測で初速が安定しなくて面倒なので、組み込み前に全ネジの長ボルト、ナット、ワッシャーで適当に治具を作って、全圧縮させたまましばらく放置する「慣らし」をやっておきます。

一昼夜放置で全長が 4 mm ほど縮みました。(比較は新品の同製品)
一旦解放して再度同じことをやっても変化はなかったのでこれで落ち着いたようです。

実はこれ、エアガン用のスプリングとしてはかなり優秀なんです。過去に P〇I のスプリングも扱ったことありますが、1昼夜圧縮で 1 cm くらい縮みました。他にもネット上の情報ですがライ〇クスも同じくらい縮むみたいです。

 

組み込みについては特に問題も無くポン付けで終了。SHS のスプリングは直径がマルイ純正よりも微妙に小さいけど、ピストンやスプリングガイドとの合わせは問題なし。強いて言えばマルイ純正よりも長くて強いので組み込みに力が必要で、暴発に気を使うくらいかな。

 

ちなみにマルイ純正スプリングの全長は 152 mm (引掛け部分を除く)、SHS が 173 mm (慣らし後)でした。マルイ純正よりも大分長いので、社外のスプリングガイドや嵩上げリングを使うなら底突きしないように注意が必要です。

 

不等ピッチスプリングの定石通り、広い方をピストン側、狭い方をガイド側にします。

組み上げて試射すると意外と普通っぽい発射音。G3 SG/1の時のような「ボフッ」じゃなくて、「パゥンッ」て具合のちょっと破裂音っぽい感じ。堅そうな音が交じってるから、ピストンもちゃんと押し切れてるみたい。(メカボックスにダメージ来るほどではなさそう)

 

初速はこうなりました。

  使用BB弾: 東京マルイ PERFECT HIT ベアリング研磨 0.2g
  ホップ量:  50% (ダイヤル中央)

  初速 10発平均: 83.38 m/s ( 0.70 J )
     最高初速: 83.62 m/s
     最低初速: 83.20 m/s
     バラ付き:  0.42 m/s

 

う~ん、だいぶ上がったけど(+11 m/s )、思ってたほどではなかった。まあ 450 mm オーバーのロングバレルで 90 m/s 台前半になるスプリングだから、P90 のバレルサイズ( 247 mm )ならこのくらいが妥当なのかも。

 

ホップ量を変えて計測するとこんな感じ。

  ホップ なし  81.49 m/s ( 0.66 J )
  ホップ 50%  83.38 m/s ( 0.70 J )
  ホップ 100%  85.26 m/s ( 0.73 J )

前回と違ってホップ 100% でもしっかり初速が伸びてるのは御の字。しかも 50% と 100% でほぼ等間隔で初速が伸びてるから、ホップ強化すればさらに伸びて、80台の後半も狙えそう。

 

本音で言えば 90 m/s ちょい越えくらいが理想なので、スプリングをもう一段階上( M100 )にすると丁度良い初速になりそうだけど、それやったらギヤが速攻で死ぬんだろうなぁ。

 

とにかくメカボックス内のチューンはこれで完了なので、あとはチャンバーの気密取りやホップの強化でどこまで初速が伸ばせるかという感じです。

 

 

東京マルイ P-90 流速カスタム 4

 

ガッツリ下がった初速はスプリングを強化すれば簡単に稼げるけど、それじゃ面白くない、ってことでもうちょっとあがいてみます。

 

まずはピストンの重量を増加させて、慣性力を高めて押し負けないようにしてみます。それにピストン重量が重いほうが外乱要素の影響を受け難くなるので、今よりもさらに初速が安定するようになるはず。(もう予想どころただの妄想かも)

 

使うアイテムは、

  ・ZC LEOPARD 強化ピストン フルスチール14枚
  ・Dream Army アルミピストンヘッド

を組み合わせます。

メーカー揃ってないのは手持ちの在庫の関係。
で、今までみたいにポン付けして終了かと思いきや、意外とこいつら問題児でやんの。

 

まずこいつ。

SHS製なんかと比べるとバリが少なくて作りが綺麗。ラックギアは14枚で、後ろから2枚目が最初から無し。ん~分かってるぅ!材質は見た目と加工した感触からABSっぽい。寸法ははマルイ製と全く一緒で、全長 66.6 mm、外径 19.7 mm。

 

(追記)
SHSの14枚や15枚の全金属歯ピストンは全長 67.5 mm とちょっと長い。ピストン後端にある金属歯を保持するブリッジの部分が長いのだが、それが原因でフルストロークで引いた時に底突きしてしまい、異音・ピストンロック・ピストン割れを起こすことがある。(セクターギヤを1枚カットすれば回避可能)
他にACE1ARMS、CNC Productionの全金属歯モデルも同様に全長が長い。ZC LEOPARD、ライラクス、J-Armamentはマルイ準拠な寸法であり、SHSでもブリッジの無い3枚歯や7枚歯はマルイ準拠な寸法。

 

ただし左右のレールがマルイ製より背が高く、レールを含めたピストン総幅は、

  マルイ:    21.8 mm
  ZC Leopard: 22.4 mm

と、ちょっと大きいので、左右のレールの間隔が狭いメカボに入れるとキツいかも。あとレールの背に成型時の湯口跡のようなくぼみがあって小さなバリが出てるので処理が必要。

 

ラックギアは SHS と同じように簡単にスッポ抜けるから接着剤での固定が必須。30分硬化タイプのエポキシ接着剤が落ち着いて作業できるのでお勧め。瞬間接着剤は衝撃で簡単に剥がれるのでこういう場所に使っちゃダメ。

内側は12角形とちょっと特殊だけど、マルイ純正のような太めのスプリングでも問題なく入った。(マルイ、PDI:外径15.0mm、SHS:14.4mm)

 

スプリングが引っ掛かったりしないように、穴の縁をテーパー状に削っておきます。

仮組みでピストンヘッド当ててみると接合部分に隙間が。
どうも端面の成型精度はいまひとつのようです。(ヘッドのところの白いモヤはカメラのレンズの汚れw)

このまま組むとピストンヘッド外れやピスクラの原因になり兼ねないのでツライチになるように研磨します。ついでにヘッドの固定穴も面取りして逃がしを作ります。

外周部分が少し高かったようです。金属レールの端部も完全な垂直じゃなく、若干鈍角になっててピストンの端面から飛び出し気味だったので一緒に調整しました。(焼結金属硬えー)

 

次にこっち。

販売とパッケージは Dream Army だけど、どう見てもSHS と一緒。ついでに値段もほぼ一緒。

 

ネジがナベ頭なのにネジ穴の底面がテーパーというチグハグさ。こういう部分がやっぱり中華。ピストンヘッドが外れてピスクラしたって話はこういうのが原因じゃないのかな。

形が合ってないから皿ネジに交換しようとしたけど、市販の皿ネジじゃ傘が大きすぎて穴の中に納まらなかった。解決案が思い浮かばないのでとりあえずここは放置で。

 

それから後方吸気なのに吸気穴小さすぎ。

穴径はだいたい 1.0 mm。計算すると吸気が追い付かなくて 2/3 くらいをノズルから吸うことになります。でもそれじゃ後方吸気ヘッドの意味が無いので穴を拡大します。

 

計算上、穴径が 1.7 mm 以上あればノズルからの吸気を必要としなくなるので、ちょっと余裕を見て(手持ちのドリルの関係も) 2.0 mm まで拡大します。

接合面にネジ止め剤を塗ってピストンと合体させます。
接着剤の方が効果的だけど、後で外せなくなるのも困るのでこっちで。

できたー!
ピストンとヘッドの組み合わせで重量はこんな感じです。

  【マルイ純正】
   ピストン    13 g
   ピストンヘッド  3 g
   錘        7 g  合計 23g

  【ZC Leopard / Dream Army】
   ピストン    16 g
   ピストンヘッド  7 g
   ベアリング    5 g  合計 28g

これで 5g の増加になります。もうちょっと増やしてみたいけど、これでもだいたい2割アップしてるので、メカボへのダメージを考えたらこのへんで止めておく方が無難だと思う。海外製とかの強化メカボなら遠慮なく盛れるんだけどね。

仮組みではキツイとか動きが渋いとかは特にありませんでした。ピストンのレールの背が高いのでちょっと心配でしたが、マルイ製メカボでは全然余裕があってスカスカ。もっともこの余裕のせいでピストンが暴れるという見方もできるけど。

 

ただ、ヘッドのパッキンの径が大きいのか、指でピストンを前進させるとやや抵抗感があります。海外では M150 とかのバカ強いスプリングを普通に使用するので、このくらいじゃないとエア漏れするのかも。少し撃ち込んで摩耗してくれば丁度良くなるかなぁ。

 

ちなみにグリスはヘッド周りはAZ シリコングリス、ラックギヤは金属なのでタミヤ モリブデングリスを使ってます。

 

初速計測の結果はこんな感じ。

  使用BB弾: 東京マルイ PERFECT HIT ベアリング研磨 0.2g
  ホップ量: 50% (ダイヤル中央)

 

  初速 10発平均: 72.54 m/s ( 0.53 J )
     最高初速: 72.90 m/s
     最低初速: 72.32 m/s
     バラ付き:   0.58 m/s

 

あっるえええぇぇ???下がってるよ・・・
予想だとヘビーウエイトピストンが圧縮エアを押し切って微増だと思ったんだけどなぁ。

 

ホップ量を変えるとこんな感じ。

  ホップ なし  70.83 m/s ( 0.50 J )
  ホップ 50%  72.54 m/s ( 0.53 J )
  ホップ 100%  72.34 m/s ( 0.52 J )

今回は全体的に 3~4 m/s くらいと、大きく下がってしまいました。(泣
しかもホップ無しと50%はまだしも、100%に至ってはもう流速チューンの効果が無くなってます。

 

考えられる原因としては、

  1.ピストンヘッドのパッキンが馴染んでなくて滑りが渋い
  2.ピストンヘッドのパッキンの径が大きくて抵抗が大きい
  3.ピストン重量にスプリングが負けてピストンスピードが乗らない

こんなとこかと。(まあ3. だろうな)やっぱり最初にスプリング交換するべきだったなぁ。つーかフルシリンダーもノズル絞りも強スプリング前提だもん、そりゃそうだよな。

 

そんな中、唯一の救いは初速が鬼安定しているのが健在なところ。
この分ならスプリング強化しても安定した初速が期待できそう。

 

ここまで色々やってみて改めてマルイ純正のバランスの良さを思い知らされた。実射性能はなにも初速ばかりじゃないけど、あのスプリングでよくもまああれだけの初速を叩き出せるもんだ。

 

 

東京マルイ P-90 流速カスタム 3

 

シリンダー交換でエア量アップして初速が大きく下がりましたが、発射音とピストンの打撃音を聞く限り、何だか圧縮しきる前に抜けちゃってるような気がします。(打撃音が少し静かになってるけど、なんていうか今一つスッポ抜け感がする)

 

そこで吹き出しエアをより高圧にするためにシリンダーヘッドのノズル口径を絞ります。

 

この加工に関しては賛否両論あるけど、一応理屈としてはノズルの内径を絞って流量を抑えることでシリンダー内の圧力が高まり、より高圧のエアをチャンバーに送り込むことができるというものです。高圧縮して体積を減らすことでノズルから短時間で大量のエアを放出できるようになるのと、再膨張する際の膨張力がより高くなる(=BB弾のバレル内加速力の向上)のではないかと考えています。

 

やり方はG3の時と同じで金属パイプのインサートです。自作できる環境があるので、市販の真鍮パイプから削り出してシリンダーヘッドのパイプ内にエポキシ接着剤で接着します。

パイプの内径が、

  純正シリンダーヘッド 4.8 mm
  インサートパイプ   4.0 mm

なので、面積的には約3割絞ったことに。

 

高圧縮になるので気密取りのためにシールテープを2周ほど巻いてからシリンダーと組み合わせ、はみ出たシールテープをカットします。

そして今回もこれだけで組み上げて射撃テストへ。
ちなみに前回は 75.68m/s (シリンダー交換のみ)でした。

 

結果はこんな感じ。

  使用BB弾: 東京マルイ PERFECT HIT ベアリング研磨 0.2g
  ホップ量:  50%(ダイヤル中央)

 

  初速 10発平均: 75.35 m/s( 0.57 J )
     最高初速: 75.78 m/s
     最低初速: 75.18 m/s
     バラつき:  0.60 m/s

 

う~ん、予想と逆で下がってしまいました。と言っても 0.33m/s ダウンなので僅かながらですが。発射音ももっと静かになってG3 SG/1みたいなボフンボフン鳴るのを期待してたのに全然変わってなくて肩透かしを食らった気分です。まあマルイ純正スプリングのままだから押し負けているんだろうな。

 

一応、言われてみればそうかもってレベルだけど、ギヤ音からピストン衝突音までの一連の音が間延びしたような気がするので、ノズル絞りでエア噴出に時間がかかるようになって、ピストンにブレーキが掛っていると思います。(あくまで想像)

 

そして相変わらず謎レベルの鬼安定度。フルオートで撃つとBB弾が1本に連なって飛んでいくってやつですけど、残念ながらこの状態でフルオートで撃つと、ピストンの戻りが間に合わずにピスクラする可能性が高いので怖くて試せません。

 

ホップ量を変えるとこんな感じ。(全て10発平均)

  ホップ 無し  74.10 m/s( 0.55 J )
  ホップ 50%  75.35 m/s( 0.57 J )
  ホップ 100%  76.46 m/s( 0.58 J )

全体的に 0.5 m/s くらい下がってます。

 

さすがに実用できる初速じゃなくなってきてますが、これ以降は初速回復に向けてのカスタムになるので、そこそこの数値を取り戻せるはずです。(と信じたい・・・)

 

 

東京マルイ P-90 流速カスタム 2

 

いよいよ本格的にカスタムしていきます。

 

流速チューンなのでまずはエア量アップのためにシリンダーを交換します。
(正確には流速チューンじゃなくて高圧縮チューンなんだけど、一般的な認知度とか検索からの閲覧数稼ぎの都合であえて流速チューンで通します)

 

ちなみにP-90は一度販売終了して数年後に再販されるという歴史を持つので旧版と新版があって、新版では外箱のデザインや内部パーツに若干の仕様変更がされています。
ネット上の情報では、

 【旧版】
  クルツシリンダー(加速ホールがシリンダーの中央付近)
  ヒューズケースが白色
  バッテリーへの配線が赤/黒
  外箱は中央部分が薄紫色

 【新版】
  M4シリンダー(加速ホールがシリンダーの後ろ寄り)
  ヒューズケースが黒色
  バッテリーへの配線が黒でプラス側に赤ライン
  外箱は全体的に黒っぽい

となっているけど、箱に残ってた伝票を見ると購入が2002年なので旧版のはずなんだけど箱出しでM4シリンダー仕様になってた。多分クルツシリンダーなのは旧版でも初期ロットのみじゃないのかな。

 

まあそんな事情はさておき、M4シリンダーはバレル長が250mm~350mmあたりが適正なので、247mmのP-90にはエア量がやや余り気味なんだけど、さらに容量を増やすためにフルシリンダーに交換します。

だいぶ前に買ったものなので旧パッケージ。
値段安いけど特に悪い話も聞かないのでこれでいいや。

 

ミツトヨの0.01mmまで計測できるデジタルノギスで測るとマルイ純正品と全く同じサイズだったので、加工やすり合せの必要もなくそのままポン付け。

ツルンとした綺麗な仕上げのシリンダーがとってもセクシー。

 

Ver6メカボックスは内部にトリガーも配線も無く、構造がシンプルなので、作業をするには非常に楽チンで助かります。(これでスプリングが後入れのQD方式だともうホント言うこと無いんだけど)

 

あ、そうそう。
この先色々テストしていくので、メカボックスの割れ対策でシリンダー開口部の前側の角を丸く削ってあります。細い丸棒ヤスリでシャコシャコやってリューターでチュイーンと仕上げて終わり。

効果を確かめるために一旦組み上げて初速を測ります。
実は以前、興味本位で完全ノーマルにフルシリンダー入れたことあるんですが、当時残した資料だと、初速 77.6 m/s 0.60 J(BB弾:0.2g)という結果でしたから、たぶん今回もそんなもんと予想。

 

そして結果はこんな感じ。

  使用BB弾: 東京マルイ PERFECT HIT ベアリング研磨 0.2g
  ホップ量:  50%(ダイヤル中央)

 

  初速 10発平均: 75.68 m/s( 0.57 J )
     最高初速: 75.98 m/s
     最低初速: 75.43 m/s
     バラ付き:  0.55 m/s

 

案の定という結果でした。むしろ予想よりちょっと低め。
カスタム前に比べて初速が 9m/s以上ダウンしてますが、これはシリンダーの容量アップでピストンが圧負けして前進スピードが下がったことが理由と思います。(実際、ピストンの打撃音がちょっと弱くなってます)

 

ロングバレルの長物ならエア量を生かしてバレル内でBB弾を十分加速できるのですが、ショートバレルのP-90では加速しきる前にマズルから発射されてしまうために初速が上がらないのだと思います。

 

ただ、その代わりに初速が恐ろしく安定しています。加速シリンダーはスピードに乗ったピストンで瞬間的に加圧するので、初速が出るぶん僅かな摩擦やエア漏れなどの影響を大きく受ける傾向がありますが、フルシリンダーであればピストンスピードも遅く、エア量も十分にあるのでそういった影響が出難くなるということでしょうか?

 

この状態でホップ量を変えて弾速を計測すると、

  ホップ なし  74.50 m/s( 0.56 J )
  ホップ 50%  75.68 m/s( 0.57 J )
  ホップ 100%  77.15 m/s( 0.60 J )

と、こんな感じです。(全て10発平均)
シリンダー換えただけで完全にプチ流速状態になっちゃってます。
発射音もしっかりとパチンパチン鳴ってます。

 

初っ端からこんなんだと、こっから先のチューンが楽しみです。

 

 

東京マルイ P-90 流速カスタム 1

 

G3 SG/1のような長いの弄ってたら今度は小っちゃいのが弄りたくなってきました。
今回のターゲットは『東京マルイ P90』です。旧版なので新版とは違う所があるかも。

現在は配線やノズルの交換程度の微チューンです。
  【ピストンヘッド】 純正(穴開け加工 2mm×6)
  【ピストン】    純正(レールの前半分切除加工)
  【スプリング】   純正(引っ掛け部切除)
  【ノズル】     ライラクス シーリングノズル
  【グリス】     その辺にあった適当なの
  【シム調整】    割といい加減
  【配線】      CVコード 2sq
  【ヒューズ】    平型ヒューズ 20A
  【コネクター】   T型2P(ディーンズ互換品)
  【マウント】    ライラクス タクティカルマウントベース
  【光学機器】    サイトロン SD-30

 

こいつをリフレッシュがてらプチ流速にします。
初速を上げつつフラット弾道にするのが目的ですが、もうひとつ、ブルパップという構造上メカボックスが耳元にあって射撃中にバンバン煩いのでこいつも何とかしたいと思います。

 

 

  ◇  ◇  ◇

 

 

まずは分解して古いグリスの洗浄と各部のチェック。

  ・純正スプリングなのでピストンのラックはほぼ無傷。
  ・スパーの歯は摩耗して少し痩せてた。
  ・スパーギアの側面にはセクターと接触していた痕跡あり。(シムの調整ミス)
  ・接触抵抗を減らす目的でピストンのレールの前半分をカットしたけど、良く考えたらヘッド側が暴れるだけだわな。

 

グリス塗り直してシムを再調整して組み直し。
適当に100発くらい撃った後、初速はだいたいこんなもん。

  使用BB弾: 東京マルイ PERFECT HIT ベアリング研磨 0.2g
  ホップ量:  50% (ダイヤル中央)

 

  初速(10発平均): 85.06 m/s( 0.72 J )
      最高:   86.41 m/s
      最低:   84.49 m/s
      バラ付き: 1.92 m/s

 

ネットの情報じゃ86~87m/sくらい出るらしいからヘタり始めかも。
規制値に近い初速の銃ばかり触っていたから余計パワー不足感が・・・
まあ、とりあえずこれを基準値にしますが、純正のM4シリンダーと247mmバレルの構成で既に流速気味なのか、この時点でもう破裂音っぽい発射音してます。

 

今回はプチ流速カスタムなので定番メニューの

  ・フルシリンダー
  ・重いピストン
  ・強いスプリング

は確定ですが、これだとピストンの打撃音がうるさいし、メカボへのダメージも大きいから、

  ・ノズル絞り

も施してシリンダー内の圧力をより向上させつつ、エアブレーキ効果を狙います。
それ以外にも、

  ・インナーバレルのホップ窓拡大

も一応やる予定ですが、ホップを面ホップとか長掛けにするかはまだ迷ってます。
(手間とか精度とかの問題で)

 

全部盛り込んだ時に果たしてどんな結果になるかちょっと楽しみ。
まあ十中八九、ありふれたプチ流速になると思うけどね。

 

いきなり全部入れて、何が良くて何が悪いのかワカンネー、なんてならないようにひとつずつ試して調整していきます。

 

 

TASCOタイプ 2-6x32 イルミネーションショートスコープ

 

随分前にヤフオクのストアでポチりました。正確な落札価格は覚えていませんが、送料込みで4000円ちょいだったと思います。(しかも出品者が同市内という)

 

 元々はマルイ P-90に載せる目的で買ったのですが、箱を開けてみたら意外とデカく、P-90に載せるとトップヘビーで重量バランスが悪いのでそのまま放置されていたものです。

 

スコープ本体の他に、レンズカバー、ロングフード、マウントリング、レンズ拭布、マニュアルまで付いている全部入り仕様です。似たような製品が通販なんかで多数出回っていますが、このモデルはレンズカバーがフリップアップタイプの物になっていました。もちろん値段相応の質ですが、それでも何気に使い易かったりします

彼の大陸の某国製造だけあって堂々とTASCOロゴが入ってますwww
数字系のホワイトレターもちゃんとしており、とりあえず見た目はそれほど悪くないです。

倍率は2倍~6倍なのでエアガンにちょうど良い倍率です。ズームリングは適度な重みがあり、意外とスムーズに回ります。(ただしちゃんと表記通りの倍率になってるかは不明ですが・・・)
フロントフォーカスも一応ライブのようです。

 

エレベーションとウインテージのダイヤルはカバーを外して調整します。
専用工具が不要な手で回せる大型ダイヤルタイプなのはありがたいです。

レンズのコーティングは対物レンズがグリーン系で、接眼レンズは無し。

レティクルはレンジファインダータイプのいわゆる「縞パンレティクル」です。
(この名前考えたの誰だよ・・・)
ちょっと太めなのが残念ポイント。

アイレリーフは7~8cmくらい。
さすがにこの口径だと視野が狭いです。

 

イルミネーションは赤と緑、それぞれ5段階に発光できますが、安価品によくある筒内まで全て光ってしまうタイプ。でも電池がショボイのか、最大輝度にしてもじんわり光る程度。(下の写真で輝度最大、最小だと光ってるかどうか分からんレベルwww)

そして注意点をひとつ。
マウントリングをかます首の部分が短くて前後とも20mmしかありませんので、前後幅のあるダブルナットのマウントリングはまず使えません。もちろんトリプルとかもっての他です。付属品のようなシングルナットの前後幅の短い(薄い)マウントリング限定です。また、前後の首の間隔も短いのでワンピースタイプも大抵アウトです。

フロントフォーカスのためショートスコープとしてはちょっと太めだけど、全長はフルサイズのスコープに比べればかなりコンパクトなので、カービンサイズのアサルトライフルに乗せるにはちょうど良いサイズのアイテムと思います。

 

 

  ◇  ◇  ◇

 

 

というわけで、手持ちの マルイ次世代G36K に載っけてみました。

付属のマウントリングでは高さが足りなかったのでSHSのライザーマウントベースでかさ上げしています。この状態でリアサイトとのクリアランスがおよそ0.3mm!!(シャーペンの芯が入りませんでした)

 

脚高25mmのマウントリングを使えばあと数ミリ余裕が出来るんだけど、リングの厚さを選ぶし、デザイン的に古代の高床式倉庫みたいでデザイン的にイマイチなのでライザーマウントでのかさ上げ方式にしました。

 

上下幅のある銃にやや太めのスコープなので全体的に大柄な印象になってしまいましたが個人的にはまあ悪くないかなと思います。

 

 

バッテリーコネクターのお話

 

電動エアガンなら必ず存在するバッテリーコネクター
動力源であるバッテリーと銃本体の電気配線を繋ぐとても重要な部品です。

 

1.コネクターの種類

ご存知のとおり、コネクターの種類はいくつもありますが、まずはおさらい。

 

【 ラージコネクター

いわゆるタミヤネクターJST(日本圧着端子製造株式会社) Lコネクターと同規格。扱いやすく一度組んでしまえばショートの心配がほとんど無い。主にラージサイズのバッテリーに使われるため、初期のマルイ製に使われていたが、昨今ではバッテリーの小型化に伴ってエアガン界ではほとんど見られなくなった。許容電流は15A。

 

【 ミニコネクター

ラージコネクターをそのまま小さくしたような形状で、JST ELコネクターと同規格。ラージコネクターと同様に扱いやすくショートの心配がほとんど無いが、ラージコネクターとは配線の+-が逆になっている点に注意。近年のエアガンの主流となっているが、その大きさゆえに大電流には向かない。許容電流は10A。

 

【 T型2Pコネクター(ディーンズ型コネクター) 】 ※下の写真は互換品

元々はラジコンの世界で使われていたコネクター。端子金具は厚みのある金属の平板で、オス側の端子の背面にはメス側の端子と密着させるための板バネが付いている。コンパクトな割りに大電流が流せるので、最近のリポバッテリーやリフェバッテリーによく使われる。許容電流は50A。

 

そして3種のコネクターの大きさ比較。

やはりミニコネクターは小さいですね。T型2Pコネクターはラージと同じくらいの太さがありますが長さは半分以下です。

 

これ以外にも「ヨーロピアンコネクター」とか「Xt60コネクター」とかありますが、エアガン界ではあまり使いませんのでバッサリ割愛します。(ヨーロピアンコネクターは配線の中継接続用として使われることはあります)

 

 

2.エアガンに流れる電流量

エアガンの消費電流はモデルや個体でバラつきはあるものの、おおまかには以下のような数値です。

  マルイ製スタンダード  10A
  マルイ製次世代     15A
  海外製         10A~15A
  内部カスタム        15A~

この時点で気付いた方も多いと思いますが、何が言いたいかというと

  「ミニコネクターじゃヤバくね?」

ってことです。

 

マルイ製スタンダードでもギリギリ、次世代に至っては完全にオーバーしてます。セミなら1秒未満、フルでも数秒なので発熱するとこまではいかないにしても、それでも間違いなくキャパ不足で電気を流すための障害になっています。

 

しかしマルイ製のエアガンは一部のM4系を除き、今でもミニコネクターを採用しています。数字だけで言えば容量不足で発熱コース一直線なのですが、不思議と発熱したとか燃えたとかそういう話は聞きません。トリガーを引くのが短時間なので発熱するとこまでいかないのか、それとも配線経路全体にキャパの低い部品を使うことで電流量を減らしてリスクを分散しているのか?う~ん、謎。

 

まぁ、それ以前にそもそもバッテリーがコネクターの許容値超えるほどの電流を
出せるのか?ってのが先に立つけど。

 

 

3.コネクターの端子の劣化

ラージコネクターのメス側の端子金具は断面が "C字型" になっています。同じようにミニコネクターは "( )字型" です。そのためどちらも使用しているうちにだんだんと端子金具が開いてきます。(構造上、仕方ない)

そのまま使い続けるとやがて接触不良が起きて発熱やスパーク、最後には発煙や発火まであります。ちなみに発煙レベルまでいくとコネクターのプラスチックが溶けて張り付くので簡単には外れません。

 

ヒューズが付いていれば大抵は切れて止まりますが、海外製のエアガンの中にはヒューズが付いてないものもあります。バッテリーがニッカドやニッケル水素ならまだしも、リポバッテリーなんか使ってたりするとちょっと怖いことになります。

 

時々確認して端子金具が開いていたらコネクターごと交換しましょう。ピンリムーバーを使って端子を抜き出して端子だけ交換でもOKです。ペンチなどで締め直すのもアリですが、形がいびつになって接触不良の原因になりかねないのであまりお勧めしません。

 

 

4.T型2Pコネクターの相性

T型2Pコネクターはメーカーごとの微妙なサイズの違いで相性が出ることがあります。相性が悪いと緩かったり、端子の接触が悪かったりします。まあ粗悪品でない限り、基本的にオスメスのメーカーを揃えれば大丈夫ですので、銘柄を決めてコネクターを買うと良いでしょう。

 

下の写真はネット通販で買った安価な互換品ですが品質は悪くありません。オスメスそれぞれ10個ずつの計20個まとめ買いなのでバラつきは少ないです。実際に使ってみてもこれと言って不具合はありません。

 

あと、最近随分と低品質なコネクターを見つけましたのでちょっと紹介します。

一見正常なコネクターに見えますが、端子金具の表裏が逆です。
(丸みのある背側が接触面になってる→接触が悪い)

 

バネ浮いてます。

こんないい加減なコネクター作るメーカーなんて潰れてしまえ。
ちなみにこれ某充電器に付属のバッテリー接続コードです。さすが大陸製のコピー品。
上で紹介した、まとめ買いしたやつと組ませるとちょっと緩いです。


駆け足でラフな説明でしたが、今回はこのあたりで終えておきます。
次回は配線についてちょっと触れてみようかと思います。