みずきさんちのてっぽう事情

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東京マルイ P-90 流速カスタム 7

 

次はホップ周りに手を加えます。

 

ここまでのカスタムでも流速効果は出ているのですが、ネット上の情報をいろいろ探るとやはりノーマルホップでは押さえが弱すぎて十分な効果が得られない模様。流速みたいに瞬間的に高圧を掛けるようなチューンにはフラットパッキンや長掛けタイプのクッションラバーよりも通常形状のホップパッキンの方が相性が良いらしいので、純正チャンバーとホップパッキンの小加工で攻めていきます。

ここでちょっと気になること見つけた。
ホップパッキンにクッションラバーの跡が付いているんだけど、「V」じゃなくて「レ」みたいに前側に偏った感じに付いています。

 

ホップパッキンの跡に合わせてインナーバレルと並べてみると、クッションラバーの位置がホップ窓の前側ギリギリあたりに来ているようです。

そして今度はホップパッキンを裏返して合わせてみると、

コブがインナーバレルのホップ窓の後ろ寄りに来ています。

 

この2枚の写真からクッションラバーはコブの前側のコブから外れた部分を押していることになります。(実際に裏返した写真でコブの前側にクッションラバー跡の膨らみが見られます)

 

もしかしてホップを掛けるとホップのコブが真下ではなく後ろ寄りに押されるってこと? P-90 は精度が良いとか妙に当たるとか言われてるけど、これでBB弾を前から抑え込むことで結果的に躓きホップを防いでいるの? まあ疑問はいろいろあるけど、これヘタに弄るとダメなんだろうな。

 

何にしてもこの状態だとクッションラバーよりも前の部分が突っ張ってしまってパッキンが綺麗に降りてこないと思うので、ホップ窓の前後を斜めに削って開口部を広げます。(ちょっと削り過ぎた・・・)

前側は30度くらい、後ろはアーチギリギリまで削ってます。アーチは切除するとノズルがBB弾を押し込む時にパッキンを巻き込みやすくなるので残します。

 

それから、ホップパッキンの気密向上のために、ホップ窓の前側にアルミテープを1周巻いて太らせます。 下側の回り止めの部分は溝に合わせてカット。

この状態でチャンバーにセットしてやればアルミテープのぶんキツくなって気密が保てるようになります。 1周でギリギリ、2周巻いたらチャンバーに入らなくなりました。
シールテープを巻く手法もあるけど、パッキンを被せた時にペロンとあっさり剥がれてしまったのでアルミテープで。

 

ホップパッキンは先の写真の通り、クッションラバーの跡が思いっ切り付いているので交換します。パッキンはマルイ純正品を使います。

 

世間では「流速チューンなら面ホップ」みたいな風潮がありますが、社外品のクッションラバーとかフラットパッキンって値段が高いんですよね。それにマルイの純正パッキンって気温にあまり左右されずに安定してそこそこのパフォーマンスを見せてくれるので、かなりガチなチューンじゃない限り十分通用します。

 

消耗品の上に値段も安いのでまとめ買いして常に数個ストックしてます。

これで組み上げて屋外で試し撃ちするとなぜかホップが全然足りない。
ホップ100%にしても空の彼方へリフトオフどころか普通にストンとドロップしてる・・・(相変わらずショボイ初速の影響?)

 

そこでホップをより効かせるためにクッションラバーを色々試してみました。
と言っても市販品ではなく身の回りにある素材で代用します。

 

数種類試した結果、2 sq シリコンコードの被覆が一番いい感じでした。
下の写真の赤い方です。黒い方は比較のためのマルイ純正のクッションラバーです。

純正クッションラバーよりも直径が 0.3 mm ほど大きいので、その分ホップラバーを大きく押し出すことが出来ます(純正の径は 1.25 sq の被覆に酷似)。だいたいホップ 30% あたりで適正になり、フラット弾道になりました。

 

この時の初速を測ると、

  84.42 m/s ( 0.71 J )

でした。(いつも通り10発平均)
ホップ量毎ではこんな具合。

  ホップ なし   82.05 m/s ( 0.67 J )
  ホップ 50%  84.51 m/s ( 0.71 J )
  ホップ 100%  83.93 m/s ( 0.70 J )

ホップ50%以上は初速が上がっていない(むしろ僅かに下がっている)から、おそらく抜弾抵抗に負けてるんだろうな。 G3 SG/1 の時にも思ったけど、やっぱフルシリンダーに M90 スプリングじゃ足りないみたい。

 

ちなみにクッションラバーの穴にシリコンチューブを差し込んで潰れ難くすることも試しましたが、ホップ調整が鬼シビアになる上に、ホップの効きにバラつきが出るようになりました。どうやらある程度の柔軟性がないとBB弾毎の直径や表面処理の僅かな誤差が吸収できないっぽいです。

 

 

   ◇   ◇   ◇

 

 

これで予定していた加工が一通り終わったわけだけど、他の人のブログとか見るとホップの有無で 10 m/s くらい変わることもあるみたいだから、それに比べたら初速の上がり方が控えめ。初速ばかり追求してもアレだけど、やっぱりもうちょっと欲しい気はします。

 

90 m/s ちょいを目標にして 10 m/s 程度上げるなら、経験上スプリングを2段上げてやれば実現出来そうだけど、 M100 以上のスプリングでフルストロークさせるとなると、セミのレスポンスは悪化するし、メカボも割れやすくなるから悩みどころ。

 

となるとやっぱシリンダーを加速タイプに戻すしかないのかなぁ。
なんだか最終的には1周回ってノーマルっぽいとこに帰ってきそう。